セックスボランティアの可能性

かつて輸血用血液のほとんどは売血によってまかなわれていた。売血により集められた血液は、赤血球が少ない、肝炎ウィルスに汚染されているなど品質が低かった。血液の品質低下の問題は売血により血液をあつめる限り解決できなかった。やがて売血は禁止され、血液は無償の献血のみになった。

売春は売血同様に伝染病を蔓延させる。性病蔓延の問題は売春により性的サービスを提供する限り解決できない。売春を禁止して、性的サービスの提供を無償のボランティア(献春?)のみにしなければならない。売血が禁止されたのに、売春がソープランド等の形で生き残っているのは、女性を金銭で思いどおりにしたい男性の価値観が社会を支配しているためである。

恋愛や結婚における性行為を除いた性的サービスの提供が無償のボランティアのみになり、性的サービス提供の相手が健常者、障害者の区別がなかったら、どうなるだろうか? その場合、障害者が健常者より優先されるだろう。障害者が性の悦びを得られないのは本人に責任の無い理由によるところが大きく、健常者が性の悦びを得られないのは本人の自己責任であるのだから。

売春、性風俗が禁止され、恋愛や結婚における性行為を除いた性的サービスの提供がセックスボランティアのみになり、障害者が性の悦びを満喫する。そんな世界を実現しなければいけない。今、我々が生きる世界は障害者を排除、抹殺し、健常者男性が女性を金銭で支配し強姦する世界である。

今、我々が生きる世界において、金銭を得るために売春する女性に対して、セックスボランティアを志願する女性は少ないだろう。学校教育の保健体育や道徳の授業において、セックスボランティアについて教え込むことが必要である。この世界に障害者という違った身体を生きる者がいて、彼らに性の悦びを得る権利があること、得られないことに本人に責任の無い理由が大きいこと、全ての女性は一度はセックスボランティアを志願すべきであることを教え込む必要がある。